新橋IT法律事務所の取扱業務に関して簡単にご説明いたします。下記業務以外の分野につきましても取扱をしているものがあります。
訴訟 労務 倒産(債務整理) 企業法務 情報通信技術(ICT) 危機管理 知的財産 家庭・男女問題 刑事事件 交通事故 営業秘密・ブランド保護 広告・キャンペーン表示 公正な競争・取引 ネット通販・訪問販売 フリーランス 下請取引 渉外 法律顧問
Contents
訴訟
1 訴訟手続について
訴訟(裁判)は、裁判所に対して
「この紛争について、法律に基づいた結論を出してください」と正式に求める手続です。
- 裁判所という中立の機関が
- 証拠に基づいて事実を認定し、法律に照らして
- 「誰が」「いくら」「どのように責任を負うか」を最終的に決める
という性質から、話し合いで解決できなかったビジネス上のトラブルの「最後の解決手段」として位置づけられます。
一方で、訴訟には時間・費用・人手がかかり、
経営者・担当者の心理的負担も軽くありません。
訴える側でも、訴えられた側でも、慎重な検討と相応の覚悟が必要な手続です。
2 ネット情報に頼る危うさ
トラブルや困りごとが起きたら、まずインターネットで
「似たような事例」「同種トラブルの解決方法」を調べることが多いと思います。
しかし、
- トラブルごとに、契約書の有無・内容、メール・チャットのやりとり、取引の経過、
社内の意思決定フローなどの事情は少しずつ異なります。 - その少しの違いが、裁判では結論を左右することも珍しくありません。
- ネット上の情報には、法的に正確でない解説や、
特殊な事案を一般論のように紹介しているものも含まれます。
そのため、
「ネットで見たケースと似ているから、自社(自分)も勝てる(負ける)はずだ」
といった決めつけは、リスクが高いといえます。
3 中小企業・会社員に多い訴訟の場面
中小企業や会社員の方からのご相談で、訴訟を検討する典型的な場面としては、例えば次のようなものがあります。
- 売掛金・請負代金の未払い
- 継続的取引の一方的な打ち切り
- 納品した商品・サービスの「不良」を理由とする支払拒絶
- 競業行為・秘密情報の持ち出しによる損害
- 取引先や従業員との間の労務・ハラスメント関連の紛争
- インターネット上の口コミ・SNSでの中傷による信用毀損
- 個人として身に覚えのない請求・保証債務のトラブル
まずは交渉、内容証明郵便の送付、社内での是正対応等により解決を試みますが、
話し合いでの解決が難しい場合、訴訟を視野に入れた対応が必要になります。
4 「何もしない」という選択と、そのリスク
経営者、担当者あるいは当事者として、トラブルが発生した際に
「コストもかかるし、様子を見よう」
「あえて動かないほうがいいのではないか」
という判断をされることもあると思います。
「何もしない」というのも、確かにひとつの選択肢です。
しかし、訴訟・法的紛争の文脈では、次のようなリスクがあります。
- 訴えられたのに何もしない場合
⇒ 相手の主張がそのまま認められ、
本来であれば争えたはずの部分まで判決で確定してしまうことがあります。 - 時間が経つほど証拠が失われるリスク
⇒ メール・チャット履歴、社内稟議データ、当時の担当者の記憶など、
有利な証拠が後から出せなくなることがあります。 - 時効による請求権の消滅
⇒ 正当な売掛金等であっても、一定期間が経過すると法的に請求できなくなる場合があります。
「動くべきでない」ケースもありますが、
何もしないことが本当にプラスなのかは、
法律と証拠の観点から検討しておく必要があります。
5 「どうにもならない」との決めつけについて
ビジネスの現場では、次のようなお悩みをよくうかがいます。
- 「口頭やメールだけで契約書を作っていないので、請求は難しいのでは」
- 「契約書にこう書いてあるから、泣き寝入りするしかないのでは」
しかし、
- 契約書がなくても、メール・発注書・請求書・実際の取引状況から
「契約は成立している」と判断されることが少なくありません。 - 逆に、契約書があっても、
消費者契約法や労働基準法などの法令に反して取決めが無効となる場合があります。 - 取引慣行・信義則といった観点から、契約条項どおりの効力が無いこともあります。
「契約書がないからダメだ」「契約書に書いてあるから諦めるしかない」と
決めつけてしまう前に、一度法律的な評価を弁護士にご確認されることをお勧めします。
6 弁護士に依頼するメリット
訴訟手続そのものは、ご本人だけで行うことも制度上は可能です。
しかし、実務上は、次のような点で弁護士に依頼するメリットがあります。
- 裁判所が重視する事実・証拠を整理し、
勝ち筋・負け筋を含めた見通しを立てることができる - 訴訟にかかるコスト(弁護士費用・時間・人的リソース)と、
回収見込み・レピュテーションリスクなどを踏まえて、
妥当な選択肢を選ぶことができる - 和解による早期解決を含め、
「どこまで譲るか」「どこは譲れないか」を明確にし、交渉を進めることができる - 経営陣・社内への説明資料を作成する前提として、
法的リスクと選択肢を整理することができる - 相手方・裁判所とのやり取りを弁護士が担うことで、
担当者、当事者の負担や社内の混乱を抑えることができる
訴訟は、単なる争いごとではなく、
リスクマネジメント・ガバナンスの一環として位置づけることが重要です。
7 ご相談のタイミング
次のような段階でご相談いただくことが多く、またお勧めでもあります。
- 取引先との交渉が行き詰まり、お互いに訴訟が視野に入ってきたと感じる段階
- 内容証明郵便や、代理人弁護士名での書面が届いた段階
- 突然、訴状や支払督促が届いた段階
- 社内で対応方針を決める前に、法的なリスクと選択肢を整理したい段階
早いタイミングでご相談いただくほど、
とりうる選択肢の幅が広がり、コストも抑えやすくなる傾向にあります。
8 当事務所の対応
当事務所では、
- 売掛金回収・取引先との紛争
- 企業間トラブル・取引解消をめぐる紛争
- 従業員・元従業員との紛争(未払残業代請求等を含む)
- インターネット上の中傷・信用毀損
- そのほか企業活動・個人の生活に関わる民事(個人の場合は家事も含む)訴訟全般
について、訴訟前の交渉段階から、訴訟、和解、強制執行に至るまで一貫して対応しています。
「本当に訴訟に踏み切るべきか」
「訴えられたが、どこまで争うべきか」
「社内でどう説明したらよいか」
といった点も含めて、
経営上・生活上の事情を踏まえた現実的な解決策を一緒に検討していきます。
労務
1 どの会社にも起こりうる問題
退職・解雇・内定取消し・長時間労働・未払い残業代・パワハラ/セクハラ・メンタル不調・内部通報(内部告発)などの労務問題は、中小企業・大企業を問わず、どの職場でも起こりうる、非常に身近な問題です。
一度こういったトラブルが表面化すると、
- 経営者・人事労務担当者に大きな心理的・時間的負担がかかる
- 売上や本業への集中力が削がれる
- レピュテーション低下や採用難につながる
といった影響がでることも珍しくありません。
2 よくある労務トラブルの例
当事務所には、例えば次のようなご相談が寄せられています。
- 退職・解雇
- 「明日から来なくていい」と突然告げられた
- 成績不振を理由に退職勧奨をしたい/受けている
- 問題社員を解雇したところ、解雇無効を主張された
- 賃金・労働時間
- 未払い残業代・深夜手当の請求
- 管理職だから残業代不要と思っていたが、残業代を請求された
- 長時間労働によりメンタル不調になった(という従業員がいる)
- ハラスメント・職場環境
- 上司からのパワハラ・セクハラ・マタハラの訴え
- ハラスメントの社内調査の進め方が分からず、社内が混乱している
- ハラスメント後の配置転換・復職支援をどう設計すべきか悩んでいる
- 内部通報・コンプライアンス
- 従業員が社外(監督官庁・マスコミ等)に通報すると言い出している
- 内部通報窓口を設けたが、どこまで調査し、どのように記録を残すべきか分からない
会社側・労働者側のどちらにとっても、放置や誤った初動対応は後の紛争を拡大させたり、解決を遅らせるおそれがあります。
3 「業務委託だから大丈夫(諦めるしかない)」という思い込み
近年、「フリーランス」「業務委託契約」という形態で働く方が増えています。
しかし、契約書のタイトルが「業務委託」となっていても、
- 実態として、勤務時間・勤務場所が会社により一方的に指定されている
- 会社の指揮命令に従って、他の従業員と同じように働いている
といった場合には、法律上は「雇用」と評価される可能性があります。
その場合、
- 未払い残業代の請求
- 解雇権濫用の問題
- 労働保険・社会保険加入の問題
など、想定外の事態が生じることがあります。
「契約書に業務委託と書いてあるから安心」「従業員ではないから労働法の対象外」と決めつけず、
契約書と実態の両方を踏まえて検討する必要があります。
4 会社側から見たリスクと、早期相談の重要性
会社側が労務問題に直面した場合、
- 退職した従業員から、突然内容証明郵便や代理人弁護士名の通知が届く
- 労働審判・訴訟を起こされる
- 労働基準監督署から調査、指導、是正勧告を受ける
といった形で表面化することが多く、その時点で慌てて対応するケースも少なくありません。
しかし、労務トラブルは、
- 日頃の労務管理
- 就業規則・各種規程・人事評価制度
- 問題社員・ハラスメント事案への初期対応
など、初期段階の判断・記録・対応によって、後の展開が大きく変わります。
「大ごとになってから」ではなく、
- 社内で問題が顕在化しつつあると感じた時点
- 辞め方・処遇に不満を持っていそうな従業員がいる段階
- 制度・運用に違和感を覚えた段階
で、一度相談いただくことで、結果的にコスト・時間・ダメージを抑えられることが少なくありません。
5 労働者側から見た不安と負担
他方で、労働者側にとっても、
- 突然の退職勧奨・解雇
- 耐えがたいハラスメント
- 生活に直結する給与・残業代の問題
は、生活の基盤そのものに直結する重大な問題です。
「一度声を上げたら、会社に居づらくなるのではないか」
「弁護士に相談すると、すぐに争いになってしまうのではないか」
といった不安から、相談をためらう方も多くいらっしゃいます。
当事務所では、争うことが本当にご本人にとって最善なのかも含めて、
- 現実的な選択肢
- それぞれのメリット・デメリット
- 今後の生活・キャリアへの影響
を一緒に整理しながら、方針を検討していきます。
6 弁護士に相談・依頼するメリット
労務問題は、労働基準法・労働契約法・判例・実務など、専門的な知識と経験が重要な分野です。
会社側・労働者側のどちらであっても、弁護士に相談・依頼することで、次のようなメリットがあります。
- 法律上の権利・義務と、実務上の相場観を踏まえた見通しが立つ
- 感情的な対立から一歩距離をおき、冷静に判断できる
- 労働審判・訴訟・交渉の手順や必要な証拠を整理できる
- 社内の説明・取締役会への報告等に耐えうる形で、リスクと選択肢をまとめられる
- 相手方とのやり取りの多くを弁護士が担うことで、精神的負担を軽減できる
「どこまで争うのか」「どこで線を引くのか」という判断は、
法律だけではなく、経営事情・生活状況も踏まえた総合判断になります。
その判断の材料をそろえる役割として、弁護士を活用していただければと考えています。
7 当事務所の対応
当事務所では、次のような労務案件について、会社側・労働者側いずれの立場からも対応しています。
- 退職・解雇・雇止めに関する紛争
- 未払い残業代・賃金・賞与に関する紛争
- パワハラ・セクハラ・マタハラ等のハラスメント案件
- 業務委託・フリーランスと雇用の線引きに関する問題
- 内部通報・コンプライアンス違反をめぐる対応
- 労働審判・訴訟・和解交渉などの法的対応
「今の対応で問題ないのか確かめたい」
「社内で説明できる材料がほしい」
「このまま働き続けるべきか、辞めるべきか悩んでいる」
といった段階でのご相談も歓迎しています。
早いタイミングでご相談いただくことで、選択肢を広く検討し、
負担をできるだけ小さく抑えた解決を目指します。
倒産(債務整理)
1 誰にでも起こりうること
生活費の補填のためのカードローン・キャッシング、
事業の運転資金や設備投資のための借入れ――。
当初は「返せる見通しがある」と思っていた借金が、
- 売上の減少や取引先倒産
- 予想外の投資失敗・設備トラブル
- 病気・離職・家族の事情
などをきっかけに、いつの間にか返済が立ち行かなくなり、
取引先や金融機関への支払ができなくなることがあります。
できれば避けたい事態ですが、
真面目に仕事・生活をしていても、誰にでも起こりうることです。
2 倒産(債務整理)とは何か
経済的に立ち行かなくなったときに利用できるのが、
「倒産手続」「債務整理」と呼ばれる制度です。
- 法律に基づく手続を利用することで、
- 債権者全体との公平な調整を図りながら、
- 債務の一部または全部の免除や分割返済などを行い、生活・事業の再建を目指す
という仕組みであり、
「一度失敗したら終わり」
「借金は死ぬまで返し続けるしかない」
という状況から抜け出すための制度でもあります。
債権者側は、債権があるからといって
「取り立てのためなら何をしてもよい」というわけではなく、
法律や裁判所が行う手続によって制限を受けます。
一方、債務者側も、債務があるからといって
何もかも諦めてしまう必要はなく、
法律にしたがって負債を整理することで再出発を図ることができます。
3 中小企業経営者に多いご相談
中小企業の経営者の方からは、次のようなご相談がよくあります。
- 資金繰りのために借入れを重ねた結果、返済原資が確保できなくなった
- メインの取引先の倒産・取引打ち切りで売上が急減し、支払が滞っている
- 税金・社会保険料の滞納が膨らみ、差押えの予告が届いている
- 代表者個人が、多額の連帯保証や自宅ローンを抱えている
- 従業員への給与は何とか支払っているが、いつまで続けられるか見通しが立たない
このような段階で、
「もう少し頑張れば何とかなるのではないか」
「倒産手続をとったらすべて失うのではないか」
と考え、相談を先送りにしてしまうケースも多いのですが、
早めに状況を整理した方が、守れるもの・残せるものが大きくなる傾向があります。
4 個人の債務整理に多いご相談
会社員・個人の方からは、例えば次のようなご相談があります。
- クレジットカード・カードローン・リボ払いが増えすぎて、毎月の返済が給与から払えない
- 投資・副業の失敗により、多額の借金を抱えてしまった
- 離婚・病気・親族の介護などで生活費が増え、ローン返済が困難になっている
- 住宅ローンを維持すべきか、住まいを手放してでも生活を立て直すべきか判断に迷っている
債務整理というと「自己破産」のイメージが強いかもしれませんが、
実際には、
- 任意整理(利息のカット・返済条件の見直し)
- 個人再生(一定額を分割で返済し、残りを免除してもらう手続)
- 破産(原則として全ての負債の免除を目指す手続)
など、状況に応じたいくつかの選択肢があります。
5 「すべて失うわけではない」ということ
倒産や自己破産という言葉から、
「家も仕事も財産もすべて失うのではないか」
「世間体・信用が完全に失われるのではないか」
といったイメージを持たれる方が少なくありません。
実際には、法律に基づく手続には、
- 一定の範囲の財産は「差し押さえられない財産」として手元に残せる
- 手続を経たうえで再スタートした人に対して、むしろ取引先が安心して取引を再開する場合もある
- 長期にわたる督促・取り立てに追われる状態から解放されることで、
仕事・生活に集中できる
といった側面もあります。
もちろん、本来支払うべき負債を免れる以上、一定の制約や不利益(信用情報への登録など)はありますが、
「すべてを失うか、返済に追われ続けるか」の二者択一ではなく、
法的なルールの中で、何を守り、何を手放すかを自ら選び取っていく作業
だと考えていただくとよいかと思います。
6 早めに相談するメリット
資金繰りが限界に近づくと、
- 高金利の借入れや、新たな個人保証でしのいでしまう
- 支払期限を過ぎた請求書が積み上がり、どこから手を付けてよいか分からなくなる
といった「悪循環」に陥ることが多くなります。
早い段階で弁護士に相談することで、
- そもそも法的整理(裁判所を使う手続)に進むべきか、
それとも任意の話し合い・リスケで立て直せる余地があるのか - 会社として維持を目指すのか、整理して別の形で再スタートするのか
- 経営者個人の保証・自宅・生活費をどう位置づけるか
といった点を、冷静に整理することができます。
ギリギリまで粘ってから相談するよりも、
「もしかすると厳しいかもしれない」と感じた時点で一度相談いただくことが、
結果として守れるものを増やすことにつながります。
7 弁護士に相談・依頼するメリット
倒産・債務整理は、法律だけでなく、
事業・家計・家族の状況を総合的に踏まえた判断が必要な分野です。
弁護士に相談・依頼することで、次のようなメリットがあります。
- 現在の債務・資産・収支を整理し、利用可能な手続の選択肢と見通しが分かる
- 会社と経営者個人の関係(連帯保証・自宅・役員報酬など)を踏まえた現実的なプランを検討できる
- 債権者からの取り立て・督促への対応を弁護士が窓口となって行うことで、精神的負担を軽減できる
- 事業を残す場合・たたむ場合のいずれについても、従業員・取引先への説明の仕方を含めてアドバイスを受けられる
倒産・債務整理は、
「すべてを諦める」ためではなく、
これからの人生・事業をどう立て直すかを考えるための手続です。
8 当事務所の対応
当事務所では、
- 中小企業の破産・民事再生などの法的整理
- 経営者個人の保証債務・住宅ローンを含む債務整理
- 会社員・個人の方の任意整理・個人再生・破産
- 債権者との任意交渉・分割払いの調整
- 倒産・債務整理を見据えた事前相談・セカンドオピニオン
などを取り扱っています。
「このまま返済を続けるべきか分からない」
「事業を続けるべきか、整理すべきか判断に迷っている」
といった段階でのご相談もお勧めしております。
倒産(債務整理)は、終わりではなく再出発のためのきっかけです。
今の状況と将来の希望を踏まえて、どのような選択肢があり得るのか、
一緒に検討いたします。
企業法務
1 事業活動と法務リスク
事業を行っていると、日々の取引のなかで次のような場面が必ず出てきます。
- 取引基本契約書・業務委託契約書・秘密保持契約(NDA)などの締結
- 売掛金の回収・与信管理
- 広告・マーケティング・Webサイト運営に伴う表示・著作権・個人情報の問題
- 下請法・景品表示法・独占禁止法などの各種規制への対応
- 従業員・役員との契約や競業避止義務、情報管理 など
こうした問題の多くは、
社長や担当者の方が自力で対応してしまうことも少なくありません。
その一方で、わずかな契約条項の違い・一つの対応ミスが、
後々大きなトラブルや損失につながることもあるというのが、企業法務の難しいところです。
2 弁護士に相談した方がよい典型的な場面
次のような場面では、弁護士に一度相談いただくことで、
結果的に「時間」と「コスト」を節約できるケースが少なくありません。
- 取引基本契約・業務委託契約・秘密保持契約など、
継続的な取引の土台となる契約を締結・更新するとき - 新しいビジネス・サービス・広告施策を始めるにあたり、
法律面でのリスクを把握しておきたいとき - 売掛金の回収が遅れ、督促の仕方や法的手段を検討しているとき
- 取引先との間で「言った/言わない」「契約書と違う」といった紛争の芽が出始めたとき
- 自社作成の契約書・規約・社内規程の内容が妥当か不安なとき
問題が大きくなってから対応するよりも、
「これは少し気になる」「自社だけで判断してよいか不安だ」という段階で
短時間でも相談いただいた方が、総額としてのコストは抑えられることが多いです。
3 法務部のない企業で起こりがちなリスク
専任の法務部がない企業では、次のような事態が生じがちです。
- 取引先が用意した契約書を、そのままサインしてしまう
→ 気づかないうちに、一方的に不利な責任条項・解除条項を受け入れている - 相手方が作成した秘密保持契約のままサインし、
自社だけが過度に重い義務を負っている - 売掛金の回収方針が明確でないため、支払ってもらえるはずの代金を回収しきれない
- Webサイト・広告・LPの表現が、景品表示法や著作権法上のリスクを抱えたまま運用されている
- 個人情報・顧客情報の扱いが、社内の独自ルールに任せきりになっている
こうした問題は、多くの場合、
「その場をしのぐために、とりあえずサインした」
「忙しくて、細かい条文まで読む時間がなかった」
というところから始まっています。
事後的な紛争対応は、契約交渉の段階でのチェックに比べて、
はるかに大きなコストと時間がかかることが少なくありません。
4 コスト管理と法務リスク管理
企業経営にとって、コスト管理が重要であることは言うまでもありません。
弁護士費用についても、「できればあまりかけたくない」と感じられるのは自然なことです。
しかし、企業法務の分野では、
- 訴訟や大規模トラブルが発生してから
「あと追い」で弁護士に依頼した場合のコスト と - 契約書レビューや事前相談で
リスクを軽減しておくためのコスト
を比べると、多くの場合、後者の方が
「トータルとしての支出」は小さくなります。
また、事前に法務リスクを見える化しておくことで、
- どこまでリスクを許容するか
- どの部分にコストをかけてでもリスクを抑えるか
という、経営判断も行いやすくなります。
法務リスクの管理は、単なる「保険」ではなく、
企業経営の根幹に関わる意思決定の一部だといえます。
5 当事務所の企業法務サポート
当事務所では、法務部を持たない中小企業を中心に、
次のような企業法務をサポートしています。
- 契約書・規約・覚書の作成・レビュー(事業用・業務委託・NDA・利用規約 等)
- 新規事業・新サービスの法的リスク調査・スキーム検討
- 売掛金回収・債権管理の方針策定・個別案件対応
- 広告・Webサイト・LP・キャンペーン等に関する法的チェック
- 個人情報保護・秘密情報管理・競業避止・退職者対応 等
- 紛争予防のための社内ルール・マニュアルの整備
- いわゆる「顧問弁護士」としての継続的な相談窓口
スポットのご相談だけでなく、
「外部の法務部」として継続的にご相談いただく形にも対応しています。
6 ご相談のタイミング
次のようなタイミングで、一度ご相談いただくことをお勧めします。
- 重要な新規取引・大型の契約を締結する前
- 新しいサービス・事業・キャンペーンを開始する前
- 取引先との関係がギクシャクし、紛争になりそうな気配があるとき
- 自社の契約書ひな型や社内規程を、しばらく見直していないと気づいたとき
「いますぐ紛争になっているわけではないが、気になっている」
という段階でご相談いただくことで、
トラブルを未然に防ぎ、経営資源を本業に集中させることができます。
情報通信技術(ICT)
1 リスクの入り口
インターネット・情報通信技術(Information and Communication Technology/ICT)は、
-
新しいビジネスモデルの創出
-
営業・広告・採用の効率化
-
テレワーク・オンライン会議など働き方の多様化
に大きく貢献し、企業活動・個人の生活を大きく変えています。
一方で、
-
SNSや掲示板での誹謗中傷・風評被害
-
無断転載・著作権侵害・ブランド毀損
-
個人情報・顧客情報の漏えい
-
業務用システム・クラウドサービスの契約トラブル
など、インターネット・ICTの利便性がそのまま法的リスクの入り口になっている側面も否定できません。
2 SNS・インターネット上で起こりやすいトラブル
会員制サービスやSNS(Social Networking Service)は、
顧客とのコミュニケーション・情報発信の場として欠かせない存在になりました。
しかし同時に、次のようなトラブルも増えています。
-
会社名・店舗名・商品名を挙げた悪質な口コミ・投稿
-
経営者や従業員といった個人に対する誹謗中傷・プライバシー侵害
-
顧客リスト・社内資料の無断持ち出しや、クラウド上での不適切な共有
-
他社コンテンツ・画像・ロゴ等の無断利用による著作権・商標権侵害
-
従業員のSNS利用が原因で起きた炎上・レピュテーション悪化
これらの問題は、放置しておいても自然に収まらない場合が多く、
一方で、何でもすぐに削除・発信者特定ができるわけでもありません。
法律や裁判例にもとづき、
-
どこまでが違法な投稿と言えるのか
-
削除請求や発信者情報開示請求ができるか
-
会社としてどこまで対応・説明すべきか
を整理することが重要です。
3 自由と規制が複雑に絡み合う領域
インターネットの世界では、
-
表現の自由・通信の秘密
-
プライバシー権・個人情報保護
-
著作権・商標権などの知的財産権
-
プラットフォーム事業者の利用規約・ガイドライン
といった複数の権利・ルールが複雑に絡み合っています。
技術の発展により、情報収集そのものは容易になりましたが、
-
インターネット上にある膨大な情報の中から、何が法的に正しいのかを見極めること
-
自社のとるべき対応の「落としどころ」を判断すること
は、必ずしも簡単ではありません。
「どこまでできるのか」「どこから先はできないのか」を明確にしないまま動くのは、
それなりに危険を伴う行為です。
4 弁護士に相談してできること・できないことを切り分ける意義
ICT・インターネットの問題について弁護士に相談することで、
-
どの投稿・行為が、名誉毀損・プライバシー侵害・著作権侵害等に当たりうるか
-
削除請求・発信者情報開示請求・損害賠償請求など、法的に取りうる手段とその限界
-
会社として公式にコメント・謝罪すべきか、静観すべきか
-
社内のガイドライン・SNSポリシーをどう整備すべきか
といった点を整理することができます。
その結果、
-
「感情的には許せないが、法的な手段は取りづらい」ケースと
-
「法的手段を取ることで、一定の是正・抑止が期待できる」ケース
を区別できるようになり、合理的な対応を選びやすくなります。
5 発信者情報開示請求について
インターネット上の誹謗中傷や違法な投稿に対して、
投稿者(発信者)に損害賠償や投稿の削除を求めようとするとき、
まず問題になるのが「誰が書いたのか分からない」という点です。
このような場合に、プロバイダやSNS事業者などに対して
投稿者に関する情報の開示を求める手続が「発信者情報開示請求」です。
(1)どのようなときに利用が検討されるか
発信者情報開示請求が問題となるのは、例えば次のようなケースです。
-
匿名アカウントによる、会社・店舗・商品に関する虚偽の口コミや中傷投稿
-
経営者・従業員個人の名誉やプライバシーを侵害する投稿
-
顧客情報や営業秘密を含む情報の漏えい・暴露投稿
-
画像・動画の無断公開により人格権・著作権が侵害されている場合 など
「単に気に入らない意見が書かれているだけ」では難しい場合もありますが、
一定程度の権利侵害が認められる内容であれば、発信者情報開示請求を検討する余地があります。
(2)発信者情報開示請求の目的
発信者情報開示請求は、それ自体がゴールではなく、
あくまで次のような目的のための「手段」です。
-
投稿者に対する削除・謝罪・損害賠償請求を行うために、相手を特定する
-
同様の行為の再発を防止するために、一定の責任を求める
-
社内・株主・取引先等への説明に耐えうる形で、取った対策を示す
開示が認められれば、投稿者と交渉したり、必要に応じて訴訟を提起したりすることが可能になります。
(3)手続の大まかな流れ
具体的な進め方は事案や利用しているサービスによって異なりますが、
一般的には次のような流れになります。
-
証拠の確保
投稿のスクリーンショットの保存、URL・投稿日時・アカウント名の保存など、
後から内容を確認できる形で証拠を残します。 -
権利侵害の有無の検討
投稿内容が名誉毀損・プライバシー侵害・著作権侵害等開示請求を基礎づける権利侵害に当たるか、
表現の自由とのバランスも踏まえて検討します。 -
事業者への任意の削除依頼・情報提供依頼
SNS運営会社・掲示板管理者などに対し、ガイドラインや利用規約に基づき、
任意の削除や情報提供を求めることが有効なこともあります。 -
裁判手続による発信者情報開示請求
任意での対応が難しい場合には、裁判所の手続を利用し、
プロバイダや事業者に対して発信者情報の開示を求めます。 -
開示後の対応
開示された情報をもとに、発信者に対して
削除・謝罪・損害賠償等を求める交渉や訴訟提起を検討します。
ログ(接続記録など)は一定期間が経過すると消去されることが多いため、
発信者情報開示請求を検討する場合、時間との勝負になることが少なくありません。
(4)開示が認められない場合もあること
発信者情報開示請求は、申し立てれば必ず認められる手続ではありません。
-
投稿内容に違法性が乏しい場合
-
公共性・公益性の高い内容で、表現の自由が重視される場合
-
事実に基づく正当な批判・評価と判断される場合
などには、開示が認められないこともあります。
そのため、
-
どの投稿について開示を求めるのか
-
どこまでの結果が期待できるのか
を事前に整理したうえで動くことが重要です。
(5)相談のタイミングと準備しておきたいこと
発信者情報開示請求を検討される場合には、次のようなタイミングでの相談をお勧めします。
-
投稿を見つけて、具体的な不利益(売上低下・問い合わせ減少・社内への影響など)が心配なとき
-
自社、従業員、ご自身、親族等の名誉・プライバシーに関わる内容だと感じたとき
-
従業員や取締役会、取引先から「何らかの対策が必要ではないか」と言われたとき
ご相談の際には、可能な範囲で
-
投稿のスクリーンショット
-
URL・投稿日時・アカウント名
-
実際に生じている、あるいは想定される不利益の内容
などを整理しておくと、具体的な検討がしやすくなります。
6 当事務所のICT・インターネット関連サポート
当事務所では、次のようなICT・インターネット関連の法的問題について、
企業・個人の双方からご相談をお受けしています。
-
SNS・掲示板等での誹謗中傷・風評被害に関する削除請求・発信者情報開示請求の検討
-
Webサイト・アプリ・クラウドサービス等の利用規約・プライバシーポリシー作成・レビュー
-
著作権・商標権等、コンテンツ利用をめぐる紛争・予防策
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個人情報・顧客情報の取り扱いに関するルール整備・社内研修
-
従業員のSNS利用・情報管理に関する社内ガイドラインの策定
-
新しいITサービス・プラットフォーム事業の法的スキーム検討
「ネットに書かれてしまった」「ICTを使った新しいサービスを始めたい」
そのどちらの場合でも、
-
何が法的に問題となりうるのか
-
どこまでできて、どこから先は難しいのか
を整理したうえで、現実的な対応策をご提案します。
危機管理
1 不祥事・内部不正は、どの会社にも起こりうるリスクです
会社の役員がその地位を利用して私的な利益を得たり、
従業員が会社の機密情報を持ち出したり、
経理・在庫管理・営業現場で不正が行われたり――。
ニュースで報じられるような不祥事だけでなく、
中小企業・非上場企業でも、内部不正・不祥事は決して他人事ではありません。
- 売上の架空計上・費用の私的流用
- 内部情報・顧客リスト・技術情報の持ち出し
- 役員・管理職によるコンプライアンス違反
- ハラスメント対応の不備が組織的問題に発展したケース
など、一度表面化すると、企業規模に関わらず経営への影響は非常に大きい分野です。
2 「予防」と「発生後の対応」はどちらも危機管理の一部
危機管理と聞くと、
「不祥事を起こさないようにすること(予防)」だけをイメージしがちですが、
実際には次の二つがセットです。
- 不祥事・内部不正を起こりにくくするための仕組み作り(予防)
- それでも起きてしまったときに、被害と信用低下を最小限にするための対応(発生後対応)
どれだけ社内ルールや研修を整備しても、
不祥事・内部不正を「完全にゼロ」にすることは現実的ではありません。
重要なのは、
- 「起きません」という前提で目をつぶるのではなく、
- 「起きることを前提に、何を準備しておくか」を決めておくこと
です。
3 不祥事発生後に問題となりがちなポイント
不祥事が発覚した際、会社としてはつい、
「とにかく早く収めたい」
「外に漏れないように、静かに対応したい」
と考えがちです。
しかし、実務上問題となるのは、多くの場合「不祥事そのもの」だけではなく、
- 社内調査が不十分・恣意的であった
- 証拠保全を行わないまま口頭で事情聴取して終わらせてしまった
- 説明内容が後から変わり、「隠蔽」と受け止められてしまった
- 社内処分と対外説明の整合性が取れていない
といった、発生後の対応のまずさです。
この段階で誤った判断をすると、
- 取引先・金融機関・監督官庁の信頼低下
- 従業員の士気低下・優秀な人材の流出
- マスコミ・SNS等での批判の長期化
など、元の問題以上のダメージにつながることがあります。
4 社内調査の重要性と、「誰が」行うべきか
不祥事・内部不正が疑われる場合、
まず必要なのは事実関係を明らかにするための社内調査です。
- 関係資料・データの保全(削除・改ざんの防止)
- 関係者からの事情聴取
- 法令・社内規程との関係の整理
- 再発防止策の検討
といったプロセスを、
後から検証されても耐えうる形で進めることが求められます。
しかし、多くの企業では、
- 調査担当となる人材が不祥事当事者と近い立場にいる
- 調査手法・記録の残し方に関するノウハウが社内にない
- そもそもどこまで調査すべきかの基準がない
という事情から、必要な調査が十分に行われないことがあります。
このような場合には、社外の弁護士を調査に関与させることが有効です。
5 弁護士に関与させるメリット
危機管理・不祥事対応に弁護士を関与させることで、次のようなメリットがあります。
- 利害関係から一定の距離を置いた、第三者的視点で事実関係を整理できる
- 調査・ヒアリングの方法や記録の残し方について、
後日の紛争・当局対応を見据えたアドバイスを受けられる - 刑事責任・民事責任・会社法上の責任(役員責任等)を踏まえて、
処分・再発防止策の選択肢とリスクを整理できる - 取締役会・株主・従業員・取引先・監督官庁に対する説明の仕方を設計できる
- 必要に応じて、外部専門家による第三者委員会の設置等も含めて検討できる
社内に不祥事対応の経験者がいない場合はもちろん、
「社内だけで調査・判断したと見られたくない」という場合にも、
外部弁護士の関与は有効な選択肢です。
6 当事務所の危機管理・不祥事対応サポート
当事務所では、主に次のような危機管理・不祥事対応をサポートしています。
- 役員・従業員による横領・背任・情報持ち出し等の内部不正への対応
- ハラスメント・コンプライアンス違反事案の社内調査・再発防止策の検討
- 不祥事発覚時の初動対応・証拠保全・社内調査体制の構築支援
- 取締役会・株主・従業員・取引先・監督官庁への説明内容の検討
- 危機管理体制・内部統制・コンプライアンス体制の整備・見直し
- 役員の善管注意義務・忠実義務を踏まえたリスク説明・意思決定支援
「すでに不祥事が発覚した後」だけでなく、
- 「もしものときに備えて、危機管理の方針を整理しておきたい」
- 「内部不正が疑われるが、まだ社内でどう扱うか迷っている」
という段階でのご相談もお受けしています。
知的財産
1 知的財産は「目に見えない会社の資産」です
人間の知的活動から生まれる、社名・ロゴ・商品名・デザイン・文章・写真・ソフトウェアなどの中には、明確な「財産的価値」を持つものがあります。これらは総称して「知的財産」と呼ばれ、法律によって保護されています。
一方で、IT・インターネットの進展により、
- 他人の創作物をコピーしてしまうこと
- 自社のブランド・コンテンツを無断で使われてしまうこと
が、以前よりもずっと容易になっています。
意図的でない場合でも、知らず知らずのうちに
「勝手に使ってしまっていた」「勝手に使われていた」
という状況が生じることが少なくありません。
2 商標権 ― 会社名・商品名・ロゴを守る
商標権は、主に次のような「ブランド」を守るための権利です。
- 社名・サービス名・商品名
- ロゴマーク・パッケージデザイン
- キャッチコピー 等
中小企業にとっても、「名前」と「ロゴ」は取引先や顧客からの信用そのものです。
商標については、例えば次のような場面で問題になります。
- 自社が長年使っている商品名・サービス名を、他社が真似て使い始めた
- 似た名称・ロゴを使う競合が現れ、顧客が混同し始めている
- 自社が新しいブランド名を考えたが、すでに他社に商標登録されている疑いがある
このような場合、
- 登録商標の有無・範囲の確認
- 差止め・交渉・共存の可否
- 将来を見据えた商標戦略の検討
といった観点から、早期に整理しておくことが重要です。
3 著作権 ― コンテンツ・デザイン・プログラムを守る
著作権は、次のような「創作された表現」を守る権利です。
- Webサイト・LP・広告・パンフレットなどの文章・画像・レイアウト
- 写真・イラスト・動画・デザイン
- ソフトウェア・アプリ・プログラムコード
- 社内マニュアル・プレゼン資料・報告書 など
IT化が進んだ現在、著作権の問題は非常に身近です。
- インターネット上の画像・文章を「引用」のつもりで使った
- フリー素材だと思って使ったが、実は利用条件が限られていた
- 下請け業者に作成を依頼したWebサイト・システムの著作権の帰属が曖昧だった
- 自社のコンテンツが、無断転載サイト・まとめサイトでそのまま使われている
など、「使われてしまった」「使ってしまっていた」の双方のケースで、
著作権が問題になることが少なくありません。
著作物の無断使用をやめさせたいのであれば、
放置せず、きちんと「やめるように求める」必要があります。
逆に、著作物の無断使用を注意されたにもかかわらず何もしないでいると、
- 早期に対応していれば発生しなかった損害賠償・使用料相当額
- 弁護士費用等を含めた、より大きな金銭負担
を負う可能性があります。
4 「使われてしまった」とき、「使ってしまっていた」とき
知的財産のトラブルは、大きく次の2パターンに分かれます。
- 自社のブランド・コンテンツを勝手に使われている(権利者側)
- 他人のブランド・コンテンツを知らずに使ってしまっていた(指摘される側)
どちらの場合でも、
- 具体的にどの権利が問題になっているのか(商標権・著作権など)
- 権利侵害に該当すると考えられるかどうか
- 交渉・是正の方法として、どの選択肢がありうるか
を整理することが重要です。
感情的に反発したり、逆に何もせず放置したりすると、
本来よりも大きな紛争・コストにつながることがあります。
5 特許・意匠について ― 弁理士と連携した対応
新しい技術・仕組み・デザインなどについては、
- 特許権(技術的アイデアの保護)
- 意匠権(物品・建築物・GUIなどのデザインの保護)
が問題となる場合があります。
特許法・意匠法に基づく出願・権利化には、
専門的な技術的理解と、特許庁の実務に精通した対応が必要です。
当事務所では、
- 紛争・契約交渉・ライセンス・事業スキームなど「法的・ビジネス的な側面」について弁護士が対応し、
- 特許出願・意匠登録・調査などの「技術・出願実務の側面」については、信頼できる弁理士と連携して対応する
という形で、クライアントの方をサポートいたします。
6 早めに相談するメリット
知的財産の問題は、「気づいたときにどれだけ早く動けるか」で結果が変わることが多い分野です。
- 無断使用を放置すると、
「黙認していたのではないか」と主張されるリスクが高まる - 自社が指摘を受けている場合、早期に是正・交渉した方が、
損害賠償やレピュテーションのダメージを抑えられることが多い - 新しいサービス・ブランド・サイトを立ち上げる前に、
先に調査・契約書整備をしておけば、後のトラブルを予防できる
「これは使って良いのか」「これは真似されても仕方がないのか」
と迷う段階でご相談いただくことで、
ビジネスを止めずに、合理的なリスク管理を行いやすくなります。
7 当事務所の知的財産サポート
当事務所では、主に次のような知的財産案件を取り扱っています。
- 商標(社名・商品名・サービス名・ロゴ等)に関する紛争・契約・戦略の相談
- Webサイト・広告・資料・写真・イラスト・動画等の著作権に関する相談
- 無断使用をやめさせるための交渉、警告書・内容証明の作成
- 他者からの警告書・請求への対応方針の検討・交渉
- 利用規約・制作委託契約・ライセンス契約等の作成・レビュー
- 特許・意匠について、弁理士と連携した出願・権利活用に関する法的助言
「自社のブランドやコンテンツを守りたい」
「他社の権利を侵害していないか不安だ」
といった段階でのご相談も歓迎しています。
知的財産は、目に見えないからこそ、
早めの整理と適切な対応が、将来のトラブル予防と企業価値の向上につながります。
家庭・男女問題
1 離婚・相続などの「家庭の法律問題」
離婚や相続といった家庭の問題は、法律上の争いであると同時に、
お金・子ども・親族関係・今後の生活が複雑に絡み合う、とてもセンシティブな分野です。
弁護士は、当事者から依頼を受けて
- 離婚や婚姻費用・養育費・面会交流、財産分与・慰謝料などに関する
協議・調停・審判・訴訟の代理 - 相続に関する遺産分割協議・調停・審判の代理
- 遺言書作成・遺留分(一定の相続人の取り分)に関する助言・交渉
などを行い、家庭裁判所を通じて法的な解決を目指します。
また、判断能力が低下した方の財産管理や生活支援を行うために、
家庭裁判所から専門職として成年後見人(又は保佐人・補助人)に選任されることもあります。
2 国際結婚・外国人が関わる家庭問題
配偶者のどちらか、あるいは双方が外国籍である場合には、
- どこの国の法律が適用されるのか
- どこの国の裁判所で手続を進めるべきか
- ビザ・在留資格・本国への帰国など、生活面の影響
といった点も踏まえて検討する必要があります。
当事務所では、外国人が当事者となる離婚や親子の問題も取り扱っており、
英語・フランス語での対応のほか、案件によってはその他の少数言語にも
通訳等を活用しながら対応できる場合があります(詳細はご相談ください)。
「言葉の壁」があることで相談をためらっている方も、
まずは一度ご相談いただければと思います。
3 恋愛関係・男女トラブルは、感情と生活が直結する問題です
恋愛関係・男女間のトラブルは、多くの人にとって身近な問題です。
例えば、次のようなご相談が挙げられます。
- 同棲解消・事実婚解消に伴うお金や家財の問題
- 不倫・不貞行為に対する慰謝料請求(する側・される側)
- 元交際相手からのしつこい連絡・つきまとい・SNS上での誹謗中傷
- 別れ話をきっかけにした暴力・暴言・ストーカー行為
- 婚約破棄に伴う金銭的・精神的損害の問題 など
時間が経てば自然と落ち着くケースもありますが、
放置することで
- 精神的な負担が長期化する
- 相手の言動がエスカレートする
- 仕事や日常生活に支障が出る
といった重大な結果に繋がってしまうことも少なくありません。
4 弁護士が間に入ることの意味
家庭・男女問題は、「法律的にどうか」だけでなく、
感情・世間体・今後の人間関係といった要素が強く働く分野です。
当事者同士だけで話し合おうとすると、
- 感情的なやりとりになり、話が前に進まない
- 後から「言った/言わない」の争いになる
- 必要以上に相手を追い詰めてしまい、その後の生活に悪影響が出る
など、望ましくない状態に陥りがちです。
弁護士に代理人として依頼することで、
- 間に第三者が入ることで、お互いに冷静になりやすくなる
- 法律に基づいた現実的な着地点(どこまでが認められやすいか)が分かる
- 直接相手とやり取りをしなくて済むため、心理的負担が大きく軽減される
- 調停・審判・訴訟になった場合も、見通しと手続の流れを踏まえて対応できる
といったメリットがあります。
家庭・男女問題は、「弁護士に頼むほどではない」と考えてしまいがちですが、
むしろ弁護士が間に入ることで、ご本人の負担を減らし、
感情的対立を最小限に抑えた解決を目指しやすくなる分野だと言えます。
5 当事務所の家庭・男女問題サポート
当事務所では、次のような家庭・男女問題についてご相談をお受けしています。
- 離婚(協議・調停・審判・訴訟)、財産分与・慰謝料・婚姻費用・養育費・面会交流
- 相続・遺産分割、遺言書作成、遺留分をめぐる紛争
- 成年後見・保佐・補助の申立て・就任後の運営に関する相談
- 国際結婚・外国人配偶者を含む離婚・親子の問題
- 不倫・不貞行為に関する慰謝料請求(請求する側・請求された側)
- 交際解消・事実婚解消・婚約破棄に伴う金銭・生活の問題
- 元交際相手・配偶者等によるつきまとい・暴言・SNS上での嫌がらせへの対応
「感情の問題だから我慢するしかない」と思い込む必要はありません。
法的にどこまで守られるのか、どのような選択肢があるのかを知ることで、
これからの生活をどう立て直すかを考えやすくなります。
自分一人や家族だけで抱え込まず、
「一度整理してみたい」と思われた段階でご相談いただければ、
事案の性質とご希望に応じて、現実的な解決の方向性を一緒に検討していきます。
刑事事件
1 刑事事件は「一人では対応しにくい」分野です
警察や検察といった捜査機関から嫌疑をかけられたり、逮捕・勾留されたり、さらに起訴されたりした場合、
それは日常のトラブルとは全く性質の異なる事態です。
刑事手続は、
- 国家機関が強い権限を持ち
- 法律や運用に独特のルールがあり
- 一度の判断がその後の人生に大きな影響を与える
という特徴があります。
身柄を拘束されている場合には、
弁護士以外の人が面会できない時間帯、段階や状態もあり、
ご本人だけで適切に対応することは現実的に困難です。
そのため、刑事事件では弁護人(弁護士)の助けがほぼ不可欠だといえます。
2 弁護士の役割(被疑者・被告人の弁護)
弁護士は、ご本人から又はご本人と一定の関係にある方からの依頼を受けて、次のような役割を担います。
- 早期に接見(面会)し、今後の手続の流れや選択肢を説明する
- 取調べに対する心構えや、供述の仕方についてアドバイスする
- 不当な取調べや自白の強要が行われていないかチェックする
- 勾留の必要性に異議を唱え、早期釈放を目指す申立て等を行う
- 有利な証拠(防犯カメラ・メール・関係者の証言など)の収集を行う
- 被害者との示談の可能性を検討し、必要に応じて交渉を行う
- 起訴された場合には、公判での主張・立証や量刑(刑の重さ)に関する弁護活動を行う
ご本人の状況・希望を踏まえ、
- 無実を主張して争うべきか
- 事実は認めつつ、反省・示談・情状を踏まえた処分の軽減を目指すのか
など、どういう方向で事件に向き合うかを一緒に考え、具体的な行動に落とし込んでいきます。
3 身柄拘束中にご本人だけではできないこと
逮捕・勾留され身柄を拘束されている方は、
- 自由に電話・メール・SNS等を使えない
- 自分の判断で資料を集めたり、人に会ったりすることが難しい
という、非常に制限された状況に置かれます。
一方で、弁護士には、原則として時間や回数の制限なく本人と面会できる
「接見交通権」が認められています(例外的制限がかかる場合を除きます)。
そのため、
- 事件の内容・証拠の状況をご本人と共有する
- ご家族・会社・学校への連絡・調整を代わりに行う
- 被害者や関係者との示談交渉を進める
といった、多くのことをご本人に代わって行うことができます。
身柄拘束中の刑事事件は、ご本人だけでは物理的にも能力的にも対応が難しい分野であり、
何をすべきかを的確に把握し実行するには、弁護士の関与がほぼ必須だと言えます。
4 家族・従業員・知人が警察に連れて行かれたとき
ご家族や従業員、友人・知人が警察に連れて行かれたという連絡を受けたとき、
- 何が起きているのか分からない
- 逮捕なのか、任意の事情聴取なのかも分からない
- 自分たちは何をすべきか、してはいけないのか分からない
という不安な状況に置かれることが多くあります。
このような場合には、
- 現在の手続き上の状況(逮捕・勾留の有無、容疑の内容など)を確認する
- 早期に弁護士が接見し、ご本人の意思と状況を把握する
- 家族・会社としてどのように対応すべきか(面会・差し入れ・職場復帰の可能性など)を整理する
ことが重要です。
少なくとも一度は弁護士に相談し、
「いま何が起きているのか」「今後どんな可能性があるのか」を把握したうえで、
家族・会社としての対応を決めることをお勧めします。
5 少年事件(未成年の事件)への対応
未成年者(少年)が刑事事件を起こした場合、
多くは家庭裁判所に送致され、「少年事件」として扱われます。
弁護士は、少年事件において、
- 少年の付添人として、家庭裁判所の調査官・裁判官の手続に協力し、
少年の健全育成という目的を適正に実現させる役割と - 少年の権利・利益を守る弁護人的な役割
の両方を担います。
具体的には、
- 少年からじっくり話を聞き、背景事情・反省の状況を整理する
- 保護者・学校・勤務先等と連携し、今後の生活環境の見通しを立てる
- 少年が過度に不利な評価を受けないよう、家庭裁判所に対して必要な意見を述べる
などを通じて、少年の将来を見据えた適切な処遇が図られるように働きかけます。
6 いつ弁護士に相談すべきか
刑事事件については、「逮捕されたら」「起訴されたら」ではなく、
- 警察から事情聴取の呼出しを受けた段階
- 会社や第三者から、警察に相談・被害届を出すと言われている段階
- 自分の行為が刑事事件になるのではないかと不安を感じている段階
で一度相談しておくことが望ましいです。
早い段階で相談することで、
- どのような行動が、かえって状況を悪化させてしまうか
- どこまで説明すべきか、どこから先は慎重になるべきか
- 将来の逮捕・起訴の可能性と、その場合の見通し
などを整理でき、
結果として本人・家族・会社にとってのダメージを抑えやすくなります。
7 当事務所の刑事事件サポート
当事務所では、次のような刑事事件について、ご本人・ご家族・会社からのご相談をお受けしています。
- 逮捕・勾留中の被疑者・被告人の弁護(接見・身体拘束からの開放・示談交渉・公判弁護 等)
- 在宅事件(逮捕されていない事件)における取調べ対応の助言・告訴・告発対応
- ご家族・従業員・知人が警察に連れて行かれた場合の状況確認・初動対応
- 少年事件における付添人活動・家庭裁判所での手続対応
- 会社として、従業員の刑事事件・内部不正にどう向き合うかの検討
「警察に呼ばれてどうしたらよいか分からない」
「家族が連れて行かれたが、何をしてよいか分からない」
といった段階でのご相談も歓迎しています。
刑事事件は、ご本人だけで抱え込むにはあまりにも負担が大きい分野です。
状況が大きく動く前の段階で一度ご相談いただくことで、
今取るべき行動と、取るべきでない行動を整理し、
少しでも良い形での解決を目指していくことができます。
渉外
1 国際化・IT化で、海外からの問題は身近になっています
IT化・キャッシュレス化・オンラインサービスの普及により、
海外の企業・サービスを利用する機会は、中小企業・個人を問わず増えています。
その一方で、
- 英語やフランス語、あるいは何語かも分からない言語で書かれたメール・請求書
- 海外出張や旅行の際に利用したサービスからの請求・督促
- 海外のプラットフォーム・クラウドサービスの利用規約や解約手続
など、「何となく重要そうだが、内容がよく分からない」書類に直面する場面も増えています。
「よく分からないから放置する」と、
本来は対応すべきでないものに時間を使ってしまったり、
逆に、対応すべき重要な連絡を見落としたりするリスクがあります。
2 外国語のメール・書類にどう向き合うか
身に覚えのない海外からのメールの多くは、
いわゆるスパムメールや無視して差し支えない内容ですが、なかには、
- 海外出張・旅行中のホテル・交通・レンタカー等に関する正規の請求
- 海外のオンラインサービスの有料プランの継続・解約に関する通知
- 税金・通関・現地規制に関する重要な連絡
など、放置すると不利益につながりうるものも含まれています。
例えば、海外での支払いトラブルが解決しないまま放置されていると、
- 次回の入国審査でトラブルになる
- 現地での金融取引・サービス利用に支障が出る
といった、思わぬ事態につながるおそれもあります。
弁護士に依頼して、
- そもそも本当に相手をする必要がある連絡かどうか
- 応じるとすれば、最低限どのような対応・説明が必要か
を切り分けることで、無駄な対応を減らしつつ、必要な場面では適切に対応することができます。
3 海外との取引で生じる典型的な問題
企業・個人を問わず、海外相手の取引では、次のような問題が生じがちです。
- 海外企業との間で交わした英文契約書の内容が十分に理解できていなかった
- オンラインで同意した利用規約・約款に基づき、思わぬ義務を負っていた
- 海外のサービスを解約したつもりが、定期課金が続いていた
- 海外のECサイト・プラットフォームを利用した売買でトラブルになった
- 外国人との共同事業・投資案件で、リスクの分担が曖昧なまま進んでしまった
こうした問題は、法律だけでなく、
- 言語の壁(細かいニュアンスの違い)
- ビジネス慣行・文化の違い
にも起因します。
「とりあえず翻訳ソフトを使って読んでみた」だけでは、
重要なニュアンス・責任の範囲を見落としてしまう危険があります。
4 外国人との紛争・コミュニケーションにおける課題
外国人の相手方とトラブルになった場合には、次のような問題が重なります。
- 言語の問題で、相手の主張や意図が正確に伝わらない
- 相手も日本語のニュアンスを十分に理解できていない
- 法律・契約に対する考え方やビジネス文化の違いがある
このような場合には、
- どの言語で、どの程度のレベルまで説明するか
- どの段階で「交渉」から「法的対応」に切り替えるか
- 日本法・外国法、どちらのルールが関係しうるか
などを整理しながら進める必要があります。
外国語や異文化への理解がある弁護士に相談いただくことで、
単なる翻訳だけでなく、法的な意味合いも含めた「伝え方」「受け止め方」の整理が可能になります。
5 弁護士に相談するメリット
渉外対応について弁護士に相談・依頼していただくことで、例えば次のようなメリットがあります。
- 外国語のメール・書類の内容を、法律的な意味も含めて整理できる
- 無視してよいものと、対応すべきものを切り分けられる
- 対応すべき場合、どのような表現・姿勢で返答すべきかアドバイスが得られる
- 契約書・利用規約・免責条項など、重要な箇所のリスクを把握したうえで判断できる
- 必要に応じて、現地の専門家や通訳と連携しながら対応方針を検討できる
「何となく不安なので、とりあえず払ってしまう」
「よく分からないから、すべて無視する」
という両極端を避け、必要な場面に絞って合理的な対応を取るための判断材料をご提供します。
6 当事務所の渉外対応
当事務所では、渉外・国際関係の案件について、主に次のようなサポートを行っています。
- 英語・フランス語を中心とした、外国語メール・書類の内容確認と法的評価
- 海外企業・外国人との契約書・合意書・利用規約の確認・交渉支援
- 海外出張・旅行に関連して生じた支払トラブル・請求への対応
- 外国人との間の民事紛争(売買・貸し借り・離婚・相続等)に関する相談
- 少数言語への対応(対象言語・状況によりますがご相談ください)
「これはスパムなのか、重要な連絡なのか分からない」
「海外からの請求書や通知が来たが、どう対応すべきか判断できない」
といった段階で、一度ご相談いただくことで、
言語・文化・法律の違いを踏まえたうえで、現実的な解決への糸口を一緒に探っていきます。
法律顧問
1 顧問弁護士とは
弁護士に継続的な助言や助力を求める場合には、「法律顧問(顧問弁護士)」として契約しておくと便利です。
スポットで単発相談をする場合と違い、顧問弁護士とは継続的な前提でやり取りを行うため、
- 会社の事業内容やビジネスモデル
- 取引先の構成や業界特有の慣行
- 経営者の方針や社内の事情
といった背景を踏まえたうえで、実務的な助言を受けやすくなります。
「何かあったら相談する相手」をあらかじめ決めておくことで、
法的な問題についての判断や対応がスムーズになります。
2 顧問弁護士を置くメリット
顧問契約を結ぶことで、次のようなメリットがあります。
- 早い段階で気軽に相談できる
「こんなことを弁護士に聞いてよいのか」と迷うような些細なことでも、
顧問先として日常的に相談できるため、相談のハードルが下がります。 - 事業理解に基づいた、現場感のある助言が得られる
継続的なやり取りにより、事業の仕組みや社内体制、過去の経緯が弁護士に蓄積されます。
その結果、単に法律上の結論を伝えるだけでなく、
「自社にとって現実的かどうか」を踏まえたアドバイスを受けやすくなります。 - トラブルの「予防」に力を使える
問題が大きくなってからの対応は、時間・費用ともに負担が大きくなります。
顧問弁護士に日頃から相談しておくことで、
契約・運用・社内ルールの段階でリスクを小さくしておくことができます。 - 経営判断と社内説明の材料が揃う
「法的にはどこまでリスクがあるのか」「どこまで攻めてよいのか」を整理できるため、
経営会議・取締役会・現場への説明がしやすくなります。 - 経営者の心理的負担が軽くなる
「悩むべきことなのか」「悩んでも仕方がないことなのか」を一緒に整理できることで、
無用な心配や一人で抱え込むストレスを減らすことができます。
3 顧問弁護士に相談できる内容
顧問弁護士には、法的な問題に関わることであれば、幅広いテーマを相談できます。例えば、
- 取引先との基本契約・業務委託契約・秘密保持契約、利用規約などの作成・レビュー
- 売掛金回収・債権管理、取引先とのトラブルの初動対応
- 労務問題(退職・解雇・ハラスメント・残業代等)に関する事前相談・方針検討
- 広告表現・Webサイト・LP・キャンペーン内容の法的チェック
- 新規事業・新サービス・新しいスキームの法的リスクの整理
- 社内規程・マニュアル・コンプライアンス体制の整備
- クレーム・トラブル顧客への対応方針
- 会社・経営者個人に関わる相続・事業承継・こどものいじめ(加害者被害者双方)に関する相談 など
「これは法務の問題なのか分からない」という段階でも、
まず顧問弁護士に投げてみて、法的な問題かどうかを整理することができます。
4 特に顧問弁護士が力を発揮する場面
顧問弁護士がいることで、特に効果が大きいのは次のような場面です。
- 重要な新規取引・大型契約の締結前
- 新しいビジネスモデル・ITサービス・サブスク・ポイント制度などを導入する前
- 労務トラブルやクレームが「芽」の段階で現れたとき
- メディア・SNS上での評判を意識しながら対応すべき場面
- 取締役会・株主への説明責任が問われる可能性がある場面
このような局面で、日頃から事情を把握している顧問弁護士がいれば、
「ゼロから説明する時間」を省きながら、迅速に相談・検討を進めることができます。
5 法務部のない企業にとっての顧問弁護士
法務部を設置していない中小企業やスタートアップでは、
社長や管理部門の方が、総務・人事・経理と合わせて法務も兼務していることが少なくありません。
そのような体制では、
- 契約書や規程類のチェックが後回しになる
- 法改正や実務の変化をフォローしきれない
- トラブルが起きて初めて外部の専門家に相談する
といった状況に陥りがちです。
顧問弁護士を「外部の法務部」として位置付けることで、
- 日常的な相談窓口を確保しつつ
- 必要なときにだけ機動的に専門性を活用する
という、コストと安心感のバランスを取った体制を整えることができます。
法務部をお持ちの企業でも、難度の高い案件や経営層に関わる問題について、
顧問弁護士をセカンドオピニオンやバックアップとして活用していただくことができます。
6 当事務所の顧問対応の方針
当事務所では、法律顧問として次のような形で企業・事業者の皆さまをサポートしています。
- 電話・メール・オンライン会議等による日常的な相談対応
- 契約書・規約・通知文などのレビューと改善提案
- 新規事業・基幹事業の見直しに関する法的リスクの整理
- 重大トラブル発生時の初動対応・方針決定のサポート
- 必要に応じた社内研修(コンプライアンス・労務・契約・SNS対応 等)
「いま顧問弁護士はいないが、どの程度活用できるか知りたい」
「すでに顧問はいるが、別の視点からの意見も聞いてみたい」
といった段階でのご相談も歓迎しています。
経営者が本来の経営に集中し、その能力を十分に発揮するためには、
法的な不安や悩みをできるだけ減らしておくことが重要です。
その一助として、法律顧問をご活用いただければと考えています。
交通事故
1 身近だけれど専門性の高い分野
交通事故は、誰にでも起こりうる身近なトラブルです。
自動車・バイク・自転車・歩行中の事故など、形はさまざまですが、
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怪我の治療やリハビリ
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仕事を休んだことによる収入減
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車両・物の損害
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後遺障害の有無や程度
といった問題が複雑に絡み合います。
一方で、賠償額の考え方や後遺障害の認定、保険会社との交渉は、
一般の方には分かりにくい専門的な領域です。
そのため、「何となくよく分からないまま、保険会社の提示を受け入れてしまう」
ということも少なくありません。
2 よくあるご相談の場面
例えば、次のような場面でご相談いただくことが多くあります。
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保険会社から示談書が送られてきたが、示談金の額が妥当か分からない
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まだ痛みが残っているのに、「そろそろ治療を終えてください」と言われている
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仕事を休んだ期間の補償(休業損害)の計算に納得がいかない
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後遺障害の等級認定について説明を受けたが、適切かどうか不安がある
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自転車事故で相手から高額な賠償を求められている
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家族が交通事故に遭い、何から手を付ければよいか分からない
交通事故は、怪我や生活への影響が時間とともに変化します。
そのため、治療の状況や仕事・家事・日常生活への影響を踏まえて、
「いま示談すべきか」「まだ様子を見ることに意味があるか」の検討が重要になります。
3 保険会社との示談交渉で起きがちなこと
交通事故の多くは、まず保険会社との示談交渉によって解決が図られます。
多くの保険会社の担当者はとても丁寧に対応してくれますが、
保険会社と被害者の間には、次のような「立場の違い」があります。
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保険会社:保険金を支払う(加害者)側として、支払額を抑えたい
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被害者側:どの項目にどの程度の賠償が認められるのかなど、賠償に関する情報が十分でない
その結果、
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法的な考え方・裁判例に比べて低めの金額が提示される
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痛みや生活への支障が保険金額に十分に反映されない
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するべき後遺障害の申請・異議申立てをしないまま示談してしまう
といったことが起こりがちです。
「保険会社が言うのだからそういうものだろう」と考える前に、
法的な基準と比較してどうかを一度確認しておく価値があります。
4 損害賠償の内容を整理することの大切さ
交通事故の損害賠償は、単に「慰謝料」だけではありません。
典型的には、次のような項目に分けて考えます。
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治療費・通院交通費
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休業損害(会社員・自営業・主婦(夫)等を含む)
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入通院慰謝料
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後遺障害が残った場合の後遺障害慰謝料・逸失利益
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介護が必要になった場合の将来の費用
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車両等の物損、代車費用、評価損 など
それぞれに、実務上認められてきたある程度の「考え方」や「相場」があり、
後遺障害等級の有無・内容などによっても金額は大きく変わります。
弁護士に相談することで、
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自分の事故ではどの項目が問題になるのか
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保険会社の提示は、それらを十分に反映しているか
を整理したうえで、示談に応じるかどうかを判断しやすくなります。
5 会社員・事業者としての交通事故
交通事故は、個人の問題であると同時に、
会社員・事業者の立場にも影響を及ぼすことがあります。
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通勤・業務中の事故で、労災保険と自賠責・任意保険の関係をどう整理するか
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事故を起こした従業員の責任と、会社としての使用者責任の範囲
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社用車の事故に関する保険・賠償・社内規程との関係
など、「個人の賠償」と「会社としての対応」が交錯する場面では、
複数の制度を見通しよく整理することが欠かせません。
経営者・人事総務ご担当者からの、
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「どこまで会社が負担すべきか」
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「社内でどう説明し、今後のルールをどうするか」
といったご相談もお受けしています。
6 弁護士に依頼するメリット
交通事故について弁護士に相談・依頼することには、例えば次のようなメリットがあります。
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保険会社の提示が、裁判例等の基準と比べて妥当かどうか分かる
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損害項目ごとの主張・資料の整え方についてアドバイスを受けられる
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保険会社とのやり取りを任せることで、ご本人やご家族の負担を軽減できる
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後遺障害の申請・異議申立てを視野に入れた進め方ができる
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示談での解決と、訴訟等を視野に入れた対応のどちらが合理的かを検討できる
「弁護士に頼むと紛争が大げさになるのでは」と心配される方もいらっしゃいますが、
実務上は、むしろ感情的なやり取りを避け、話を整理する役割を期待されることが多い分野です。
7 ご相談のタイミング
次のようなタイミングで、一度ご相談いただくことをお勧めします。
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保険会社から示談の案が届いたとき(署名・押印の前)
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治療を継続するかどうか迷っているとき
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後遺障害の申請・等級認定について説明を受けたが、不安が残るとき
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大きな事故で、今後の生活・仕事への影響が避けられないと感じるとき
もちろん、事故直後の段階で、
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どの医療機関にかかるか
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仕事や家事の状況をどう記録しておくか
といった点も含めてご相談いただくことも可能です。
8 当事務所の対応
当事務所では、
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人身事故(むち打ちから重度後遺障害・死亡事故まで)
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物損事故(車両・物の損害)
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自転車事故を含む各種交通事故
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通勤・業務中の事故における会社との関係整理
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保険会社との示談交渉・訴訟対応
などについて、ご本人・ご家族・会社の立場からご相談をお受けしています。
「このまま示談してよいのか確認したい」
「保険会社とのやり取りが負担になってきた」
といった段階でご相談いただければ、
現在の状況と今後の見通しを整理し、できるだけ納得のいく解決を目指せるようサポートします。
営業秘密・ブランド保護
1 不正競争防止法(営業秘密・ブランド保護にかかわる法律)
不正競争防止法は、企業の営業秘密やブランド、商品形態などを守るための法律です。
次のような行為を「不正競争」として規制します。
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営業秘密の不正取得・持ち出し・使用
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他社商品と紛らわしい表示・模倣
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著名な商品等表示に「ただ乗り」する行為
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他人のドメイン名を不正に取得・使用する行為
中小企業にとっても、ノウハウ・顧客リスト・ブランドは大切な資産であり、
不正競争防止法はそれらを守る重要な手段となります。
2 典型的なトラブルの場面
不正競争防止法が問題になる典型例としては、例えば次のようなものがあります。
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退職した従業員が、顧客リストや見積りフォーマットを持ち出して競合他社に転職した
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元委託先・元取引先が、自社のノウハウを利用してそっくりなサービスを開始した
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自社ブランドと紛らわしい名前・パッケージで商品が販売され、顧客が混同している
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知らないうちに、第三者が自社名に似たドメイン名を取得してサイトを運営している
契約だけでなく、不正競争防止法の観点から
「どこまでが許される競争で、どこからが違法な不正競争か」を判断する必要があります。
3 予防と対応のポイント
不正競争防止法を有効に活用するためには、日頃から次のような点に留意することが重要です。
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営業秘密に該当する情報を特定し、アクセス権限・保管方法をルール化する
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秘密保持契約(NDA)や競業避止義務を、実態に即した形で契約書に盛り込む
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ブランド名・ロゴ・パッケージについて、商標・不正競争防止法の双方の観点から検討する
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退職者・委託先との情報管理に関する取り決めを明確にしておく
トラブルが生じた場合には、
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どの情報・表示が不正競争防止法上保護されうるか
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どの範囲まで差止め・損害賠償を求めうるか
を整理したうえで、警告・交渉・訴訟などの手段を検討します。
4 当事務所のサポート
当事務所では、
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営業秘密・ノウハウ管理の体制整備
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競合他社・退職者との紛争の予防・対応
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顧客流出・ブランド模倣など不正競争行為への警告・訴訟対応
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NDA・競業避止義務条項を含む各種契約書の作成・レビュー
などを通じて、中小企業の営業上の資産を守るお手伝いをしています。
広告・キャンペーン表示
1 景品表示法(広告・キャンペーン表示を規制する法律)
景品表示法は、消費者をだますような表示や、過大な景品提供を規制する法律です。
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実際より著しくお得に見せる「優良誤認表示」
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実際より著しく有利に見せる「有利誤認表示」
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行き過ぎたポイント付与・景品提供
といった行為を規制することで、公正な競争と消費者の利益を守ることを目的としています。
2 中小企業・サービス業にとって身近な法律
景品表示法は、大企業だけでなく、中小企業・店舗・ネットショップなど
あらゆる事業者に適用されます。
典型的には、次のような表示が問題になります。
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「日本一」「業界最安値」「完全無料」などの根拠のない表現
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実際には条件付きなのに、小さな注記だけで目立たない説明にとどめる表現
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実際の割引前価格よりも高い「定価」を表示して、大幅値引きを装う
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ポイント還元・キャッシュバック・福引きなどの企画で、上限や条件が分かりにくい
など、様々な場面で、悪意がなくても、結果として「誤認を招く表示」と評価されると、
行政処分・公表・自主回収・コストをかけた表示の修正など、大きな負担につながることがあります。
3 予防のためにできること
景品表示法違反を防ぐためには、次のようなポイントを押さえることが大切です。
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広告・LP・キャンペーンの企画段階で、法的な観点からチェックする
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「一番目立つメッセージ」と「実際の条件」がズレていないかを確認する
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数量・期間・対象者の条件を、消費者が見て分かる形で明示する
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社内で広告・表示に関するチェックフローを整備する
弁護士に相談することで、
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どの表現が特にリスクが高いか
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どう修正すれば、伝えたい魅力は残しつつ法的リスクを減らせるか
を一緒に検討することができます。
4 当事務所のサポート
当事務所では、
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広告・LP・チラシ・Webサイトの表示チェック
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ポイント制度・キャンペーン企画の法的リスク確認
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消費者庁・行政からの問い合わせ・指摘への対応
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景品表示法を踏まえた社内ルール・マニュアル整備
など、事業の実情に即した形でのサポートを行っています。
公正な競争・取引
1 独禁法(公正な競争・取引を守る法律)
独占禁止法(独禁法)は、公正な競争を守るための基本的な法律です。
大企業の談合やカルテルだけでなく、中小企業・個人事業主の取引にも関係します。
主に規制されるのは、
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事業者同士の価格協定・数量制限などの「カルテル」
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入札での事前調整(談合)
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取引先に対する不当な拘束条件・排他条件
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大手小売が納入業者に一方的な値引きを強要するなどの優越的地位の濫用
といった行為です。
2 中小企業に関わるのは「取引慣行」としての独禁法
中小企業に直接影響しやすいのは、次のような場面です。
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大手取引先から、一方的な値下げ・返品・負担の押し付けを受けている
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取引継続と引き換えに、自社に不利な条件を受け入れざるを得ない状況になっている
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競合他社と「価格はこれくらいで横並びにしよう」と話し合ってしまっている
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シェアの高い自社が、取引先に対して過度な排他条件を課している
などにおいては、独禁法・下請法・ガイドラインなどを踏まえ、
どこまでが認められる商慣行で、どこからが問題となるかを見極める必要があります。
3 相談の意味
独禁法が関係するかどうかは、条文だけでは判断しづらく、
市場での位置付け・シェア・取引慣行なども含めて総合的に判断されます。
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「この条件は、どこまで許されるのか」
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「ここまで言われたら、独禁法の観点から問題提起した方がよいか」
といった点を整理するためにも、一度弁護士に相談しておく意義があります。
4 当事務所のサポート
当事務所では、
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取引条件・契約書の独禁法・下請法上のリスクチェック
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大手取引先からの一方的な条件変更への対応方針の検討
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競合他社との情報交換・協調行動のリスク分析
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公的機関・業界団体等のガイドラインに沿った対応の整理
などを通じて、公正な競争環境を保ちつつ、事業を守るための助言を行っています。
ネット通販・訪問販売
1 ネット通販・訪問販売(特定商取引法による規制)について
特定商取引法は、トラブルが生じやすい販売形態について
事業者の行為規制や表示義務を定めた法律です。
対象となる主な取引類型には、
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通信販売(ネットショップ・電話・カタログ販売)
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訪問販売・電話勧誘販売
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連鎖販売取引(いわゆるマルチ) など
があります。
中でも、ネットショップやオンラインサービスを展開する事業者にとって、
「通信販売」のルールは非常に身近です。
2 通信販売で求められる表示・ルール
インターネットで商品・サービスを販売する場合、
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事業者名・所在地・連絡先
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返品・キャンセルの条件
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代金の支払時期・方法
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商品の引渡し時期
などを、分かりやすく表示する義務があります。
また、
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申し込みボタンの表示方法
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定期購入・サブスクの解約条件の明示の仕方
などについても、以前に比べ、規制・運用が厳しくなっています。
これらを守らないと、
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行政からの指導・処分
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消費者とのトラブル・返金対応
など、事後的なコストが大きくなりかねません。
3 当事務所のサポート
当事務所では、
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ネットショップ・オンラインサービスの特商法表示のチェック
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定期購入・サブスク型商品の申込み画面・解約条件の確認
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訪問販売・電話勧誘を行う際のスクリプト・運用ルールの検討
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特商法違反を指摘された場合の対応方針の相談
などを通じて、「売り方」に関する法的リスクの低減をサポートします。
フリーランス
1 フリーランス法の目的
フリーランスへの業務委託が増える中、
フリーランスと発注事業者との間の取引条件を適正化することを目的として、
フリーランスに関する新しいルールが整備されています。
趣旨としては、
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フリーランスを「労働者ではないから保護が不要」と見るのではなく
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一定の取引関係について、発注者側に守るべきルールを課す
という方向性の法律です。
2 発注者側に求められるポイント
概要としては、例えば次のようなポイントが問題になります。
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業務内容・報酬額・支払時期・成果物の帰属などを、書面・電磁的方法で明示すること
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一方的な報酬減額・支払遅延・返品の押し付けなどを行わないこと
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ハラスメントなどに対する体制整備
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妊娠・出産・育児等に関する不利益取扱いの禁止
これらは、既存の下請法・労働法制の趣旨とも重なる部分があり、
「フリーランスだから特別に難しい話」というよりも、
取引の相手方に対する基本的な配慮・ルールを整える話ともいえます。
3 実務上の対応
実務上は、次のような点を整えることが重要です。
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フリーランスへの発注について、ひな型契約書・発注書を整備する
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既にフリーランスと取引している場合、その条件が新ルールと整合しているか確認する
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社内で、正社員・業務委託・フリーランスの位置付けと対応方針を整理する
弁護士に相談することで、
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自社の発注実務が、どこまでフリーランス法・下請法等にかかるか
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ひな型の契約書や運用ルールをどのように整えるべきか
を具体的に検討することができます。
下請取引
1 下請取引に関する規制
下請法は、主に「親事業者」と「下請事業者」の取引において、
親事業者による不当な行為を防止するための法律です。
対象となるのは、
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製造委託・修理委託・情報成果物作成委託・役務提供委託 などの取引で
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資本金規模や取引額など、一定の要件を満たすもの
です。細かな要件の当てはめは個別に検討が必要です。
2 問題となりやすい行為
下請法上問題となりやすい典型的な行為として、例えば次のようなものがあります。
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代金の支払遅延・減額
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正当な理由のない返品
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事前の取り決めなく、成果物を無償で利用させる
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役務提供をさせたにもかかわらず、十分な対価を支払わない
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見積りを出させた後、一方的に著しく低い金額を押し付ける
これらは、親事業者側では
「業界の慣行」「やむを得ない値下げ交渉」と認識されていることもありますが、
下請法上は問題となる可能性があります。
3 親事業者・下請事業者それぞれの視点
親事業者側としては、
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自社の取引条件・発注フローが下請法に反していないか
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社内の「当たり前のやり方」が、実は法的リスクを抱えていないか
を点検することが重要です。
下請事業者側としては、
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取引先から受けている要求が、どこまで法的に許容されるものか
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どのタイミングで、どのような形で問題提起すべきか
を整理することが大切です。
4 当事務所のサポート
当事務所では、
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親事業者としての社内ルール・契約書・運用フローの点検・改善
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下請事業者として、一方的な条件変更・支払遅延・返品等への対応方針の検討
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下請法と独禁法・フリーランス法など関連法との整理
など、双方の立場からの助言・交渉支援を行っています。
