知的財産(商標・著作権・特許・意匠)

【このような方へ】
– 自社の社名・商品名・ロゴとよく似た名称・表示が他社に使われている
– ウェブサイト・広告・資料の画像や文章を、どこまで使ってよいか不安がある
– 下請けや外注先に制作を依頼した成果物の権利帰属が曖昧なままになっている
– 自社コンテンツが無断転載サイトやまとめサイトで利用されている
当事務所では、商標・著作権を中心とした知的財産の保護・活用について、 紛争対応と予防策の双方の観点から助言を行っています。
1 知的財産は「目に見えない会社の資産」です
人間の知的活動から生まれる、社名・ロゴ・商品名・デザイン・文章・写真・ソフトウェアなどの中には、明確な「財産的価値」を持つものがあります。これらは総称して「知的財産」と呼ばれ、法律によって保護されています。
一方で、IT・インターネットの進展により、
- 他人の創作物をコピーしてしまうこと
- 自社のブランド・コンテンツを無断で使われてしまうこと
が、以前よりもずっと容易になっています。
意図的でない場合でも、知らず知らずのうちに 「勝手に使ってしまっていた」「勝手に使われていた」 という状況が生じることが少なくありません。
2 商標権 ― 会社名・商品名・ロゴを守る
商標権は、主に次のような「ブランド」を守るための権利です。
- 社名・サービス名・商品名
- ロゴマーク・パッケージデザイン
- キャッチコピー 等
中小企業にとっても、「名前」と「ロゴ」は取引先や顧客からの信用そのものです。
商標については、例えば次のような場面で問題になります。
- 自社が長年使っている商品名・サービス名を、他社が真似て使い始めた
- 似た名称・ロゴを使う競合が現れ、顧客が混同し始めている
- 自社が新しいブランド名を考えたが、すでに他社に商標登録されている疑いがある
このような場合、
- 登録商標の有無・範囲の確認
- 差止め・交渉・共存の可否
- 将来を見据えた商標戦略の検討
といった観点から、早期に整理しておくことが重要です。
3 著作権 ― コンテンツ・デザイン・プログラムを守る
著作権は、次のような「創作された表現」を守る権利です。
- Webサイト・LP・広告・パンフレットなどの文章・画像・レイアウト
- 写真・イラスト・動画・デザイン
- ソフトウェア・アプリ・プログラムコード
- 社内マニュアル・プレゼン資料・報告書 など
IT化が進んだ現在、著作権の問題は非常に身近です。
- インターネット上の画像・文章を「引用」のつもりで使った
- フリー素材だと思って使ったが、実は利用条件が限られていた
- 下請け業者に作成を依頼したWebサイト・システムの著作権の帰属が曖昧だった
- 自社のコンテンツが、無断転載サイト・まとめサイトでそのまま使われている
など、「使われてしまった」「使ってしまっていた」の双方のケースで、 著作権が問題になることが少なくありません。
著作物の無断使用をやめさせたいのであれば、 放置せず、きちんと「やめるように求める」必要があります。
逆に、著作物の無断使用を注意されたにもかかわらず何もしないでいると、
- 早期に対応していれば発生しなかった損害賠償・使用料相当額
- 弁護士費用等を含めた、より大きな金銭負担
を負う可能性があります。
4 「使われてしまった」とき、「使ってしまっていた」とき
知的財産のトラブルは、大きく次の2パターンに分かれます。
- 自社のブランド・コンテンツを勝手に使われている(権利者側)
- 他人のブランド・コンテンツを知らずに使ってしまっていた(指摘される側)
どちらの場合でも、
- 具体的にどの権利が問題になっているのか(商標権・著作権など)
- 権利侵害に該当すると考えられるかどうか
- 交渉・是正の方法として、どの選択肢がありうるか
を整理することが重要です。
感情的に反発したり、逆に何もせず放置したりすると、 本来よりも大きな紛争・コストにつながることがあります。
5 特許・意匠について ― 弁理士と連携した対応
新しい技術・仕組み・デザインなどについては、
- 特許権(技術的アイデアの保護)
- 意匠権(物品・建築物・GUIなどのデザインの保護)
が問題となる場合があります。
特許法・意匠法に基づく出願・権利化には、 専門的な技術的理解と、特許庁の実務に精通した対応が必要です。
当事務所では、
- 紛争・契約交渉・ライセンス・事業スキームなど「法的・ビジネス的な側面」について弁護士が対応し、
- 特許出願・意匠登録・調査などの「技術・出願実務の側面」については、信頼できる弁理士と連携して対応する
という形で、クライアントの方をサポートいたします。
6 早めに相談するメリット
知的財産の問題は、「気づいたときにどれだけ早く動けるか」で結果が変わることが多い分野です。
- 無断使用を放置すると、 「黙認していたのではないか」と主張されるリスクが高まる
- 自社が指摘を受けている場合、早期に是正・交渉した方が、 損害賠償やレピュテーションのダメージを抑えられることが多い
- 新しいサービス・ブランド・サイトを立ち上げる前に、 先に調査・契約書整備をしておけば、後のトラブルを予防できる
「これは使って良いのか」「これは真似されても仕方がないのか」 と迷う段階でご相談いただくことで、 ビジネスを止めずに、合理的なリスク管理を行いやすくなります。
7 当事務所の知的財産サポート
当事務所では、主に次のような知的財産案件を取り扱っています。
- 商標(社名・商品名・サービス名・ロゴ等)に関する紛争・契約・戦略の相談
- Webサイト・広告・資料・写真・イラスト・動画等の著作権に関する相談
- 無断使用をやめさせるための交渉、警告書・内容証明の作成
- 他者からの警告書・請求への対応方針の検討・交渉
- 利用規約・制作委託契約・ライセンス契約等の作成・レビュー
- 特許・意匠について、弁理士と連携した出願・権利活用に関する法的助言
「自社のブランドやコンテンツを守りたい」 「他社の権利を侵害していないか不安だ」 といった段階でのご相談も歓迎しています。
知的財産は、目に見えないからこそ、 早めの整理と適切な対応が、将来のトラブル予防と企業価値の向上につながります。
取扱業務
訴訟・紛争解決(中小企業・会社員向け)
労務(会社側・労働者側の労働問題)
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